5月30日(水)
 
ココ何年かはガーデナを拠点にしている。LA空港から20分くらいのとこで、もうすっかり地理感もついた。泊まるモーテルも一緒にしている。馴れているから。
 
詰まった一日を終えて、ベッドの上に横になった。そこまでは前の日記で書いた。疲れた体は睡眠にスムースに入らせてくれる。心地よく感じる感覚の元で記憶が飛びかけていた時に...
 
ぎゅこぎゅこぎゅこ...
 
んんん〜?なあに〜?
 
このモーテルは壁が薄い。泊まるたびに毎回そう思うが、安いししょうがない。何を言っているかまではわからないが、隣の話声や音が聞こえてしまう。
 
...交尾をしている!
 
完全に目が覚める。そりゃあ問題は無い。モーテルに2人で泊まれば性交くらいするだろう。
 
ぎゅこぎゅこぎゅこ。
 
さらに明らかに日本人のそれとは違う叫び声まで聞こえてくる。 
一人には大き過ぎるキングサイズベッドの上で、俺は白いタオルを噛みながらそれを聞く。
 
きゅ〜!
 
...
 
あれ?音がしなくなった。
 
あぁ、終わりすか...???
 
で、...俺は眠る努力をするだけ。

 
朝6時に起床する。とりあえず温度調節が非常に難しいシャワーを得て、目を覚ます努力をする。前日にMITSUWAで買った日本の缶コーヒーを飲みながら、出発の準備をする。
 
日本を出発前から陽に焼けてはいた。だから、いきなりではないからある程度焼けても問題ないと思っていた。ところが、やはりサクラメントの何も遮るものの無い強力な日差しを2日間浴び続けた代償は、額の皮がボロボロになることで払うことになってしまった。
 
気持ちワリイし...恥ずかしい。 
そう、おっさんになっても恥ずかしいものは恥ずかしい。
朝、このモーテルではフリーのコーヒーとドーナツが置いてあるので、それを貰ってから車に乗り込む。
 
天気は曇り。まずは近所で毎日やっているフリーマーケットへ。メキシコ人が多く集まるフリマで、日によって店具合の内容が違う。ガーデナを拠点にしだしてからは、毎日ココに顔をだしてから一日を始めるようになっている。今はあまり買うものは無いが、ゴミみたいな売り物を見ているだけで面白いし、タマに掘り出し物があったりもする(もちろんVW関係は無い)。



プラプラしながら何点か購入した。どうでもいいものばかりを。
 



このドライマンゴーにチリパウダーをまぶしてあるお菓子は去年からハマッてしまった。量り売りで購入。

いつも行く6月は古着系の人が物凄く来ている。多く出されている古着を仕入れるため。もうドコを歩いていても日本人を見かけてしまう。ところが、今回は殆どいない。
 
それでも歩いていると日本人らしき人とすれ違う。向こうにいる時はコリアンとチャイニーズとジャパニーズの違いがなんとなくわかる。それが数回になった時、すれ違い際に笑顔で会釈をした。同じ日本人という理由から。
 
相手から出た言葉は...「マイボウズさんですよね?」
 
ん?だあれ?君?
 
聞くとクルージンの編集の人とのこと。取材で渡米中とのこと。ホント狭い世界。日本のイベントで俺を見かけたことがあったり、店のホームページも見てくれているとのこと。しばしお話をする。
 
フリマを後にして、とりあえず朝ゴハン。今日はハンバーガーにする。コレまた大好きなCARL’S JR。
 
新メニューのTERIYAKIバーガーにした。うん、美味しい!
 

9時を回った頃、シッピングカンパニーにTELし、これから向かうことを伝える。車内に満タンに詰まっているTOYを降ろすために。
 
20分ほどで到着し、荷物を降ろした。再び身軽になったダッジに乗って、ウエスタン通りにあるMITSUWAに行った。そこでこれから向かう取引先にTELし、今から行きたいと伝える。日本からメールをしておいたので問題は無い。ココは大切な取引先でLAから2時間くらいのところ。
 
「今日もディナーに呼んでくれるの?」
 
答えは「もちろん」
 
ココは毎回仕事が終わった後に自宅に連れて行ってくれてディナーを一緒に食べる。去年はキッチンを借りて蕎麦を作ってあげた。今年もなんか作りたいと。そう思っていた。
 
去年はわざわざ日本から手荷物で蕎麦とツユとかを持っていった。ところが、現地の日本スーパーで全部揃えられることがわかった。だから今回はココで買っていく。そう思ってココに来た。
 
さて、何を作るか?俺が作れる食事などそんなに種類も有る筈も無く。 
簡単に出来そうなのは...焼きソバとか。 
それで決まり。でも焼きソバだけじゃちょっと寂しい。だから味噌汁も作ろうかと。 
焼きソバと味噌汁・・・? まぁ、いいか。
 
色々買う。焼きソバはマルちゃんの生のがあった。肉とキャベツ、にんじん、桜エビ、おたふくソース、青海苔、豆腐、油揚げ、本だし、そして味噌。
 
氷も買って袋に詰める。準備はOK。

 
ドーナツを買って110号に乗る。ダウンタウン近辺はやはり渋滞するが、日本のそれよりは全然マシ。10号に入ったら15号までひたすら東へ走る。

15号に入ると、途端に何も無くなる。アップダウンのある道をすっ飛ばすが、景色が中々変わらない山の中を走るのは気持ちいい。
15号をず〜っと行けばラスベガスに行ける。未だに行ったことはないのだが。
 
フリーウェイを降りる。もう何回も訪れた街。フリーウェイ出口近辺は栄えているが、離れるとすごい田舎。道路が舗装してなかったりとか。乾燥していて年間通して殆ど雨は降らないと言っていた。空気がジリジリと熱く、ムっとしているが湿気を感じるそれと同じではない。
 
またココに戻ってこれた。それをじっくりと噛み締める。
 
迷うことなく目的地にたどり着く。自宅とウェアハウスが同じ敷地にあるが、それはもう日本では考えられないくらいの広大な土地。
 
ボスは身長が2mに届きそうな大きい白人で、約一年ぶりの再会。イベントで出会い、もう取引を始めて6年くらい経つ。
まずは買ってきた食材を冷蔵庫に入れさせてもらう。でかい冷蔵庫。アメリカを感じれる。
 
そして本題に入る。最近入ったNEWアイテムの説明などを受ける。そしてウェアハウスを全部見させてもらい、欲しいものを棚から勝手に取っていく。本来あまりそういうことは出来ないんだが、そういう関係になれた。 
自分にとってコレは楽しい時間。仕入れなんだが、選んで買うのはやっぱ楽しい。
 
やっているといきなり後ろから「ワッ!」と。 
娘のカリナ。もうすっかり懐いてくれた。当たり前のことだがどんどん大きくなってきた。
 奥さんも一緒。それと知らない子供が2人いて、カリナのいとこだと紹介される。白人の男の子と女の子。
 
ウェアハウスで遊んでいて怒られているのを笑って見ながらも、パーツをどんどんピックアップしていく。
すごいアイテム数。欲しいものばっかり。一体いくらになるのかわからない。トータルを知って汗が出ちゃうことにならないようにとは思いつつも、コレも必要・アレも必要でどんどん山になってしまう。
 
夕方になる。疲れたし、お腹もすいたからということで、一回自宅の方に行く。ディナータイムだ。
 
アメリカの家庭。ビジネスが大きい彼は結構裕福そうに見える。
 
早速キッチンを借りて調理に入った。フライパンやナイフ、鍋等を出してもらう。
 
え〜と、まずはキャベツね。ざくざく切ってと。で、にんじん。あれ?にんじんってどうやって切るの?皮剥くヤツってなんていうんだっけ?
 
で、役に立ったんすよ。和英辞典。 
作っていると子供たちがずっとみてる。カリナはとにかくとしてフロリダから来たという従姉妹達は俺が珍しそう。いちいち絡んでくる。
 コレはなんだ?日本語で書いてあるパッケージを呼め、コレは何で出来ている?などなど。
 
従姉妹がカリナの髪の毛にガムをくっつけたとかで騒いでいた。どこも一緒なんですね。
 
最近は調理をしないのもあって、結構てこずった。まぁ、いいじゃん。なんとなく出来上がれば。
 
ミソスープはとっても有名。今回は豆腐と油揚げ、そしてわかめ。
 
で、完成。なんとなくOK?
 
バタバタとテーブルに運ぶ。味噌スープは盛り付けてあげた。MITSUWAで買っておいたペットボトルのお茶も用意する。
 
テーブルに着くとお祈りをしてくれる。俺の旅の無事を祈ってとか言って。とりあえずみんなと同じポーズと取ってアーメンとか言う。 
アメリカの食卓。コレはホントに素晴らしい経験。 
美味しいと言ってくれる。まぁ、食べれないほど酷くはない。一応焼きソバとミソスープは本来一緒には食べないとは言っておいた。
 
カリナはおかわりまでしていた。ところが...
 
従姉妹のコはダメ。固まっちゃってる。スープは飲むが、焼きソバはダメみたい。スープの入ったスプーンに焼きソバを入れて無理やり食べていた。それは場が盛り上がってしまうことだったし、俺も真似をしてみた。
 
ワイフが笑いながら「彼女はOOOOイーターだ」とか言っていた。そのコトバを忘れてしまったが、偏った食事をする人をさす言葉みたい。
 
食事も終わった。持って来たお土産を渡す。成田の空港で買った和なアイテム。カリナには一昨年は浴衣、去年はハッピをあげた。今年はどうしようと思ったが、和な弁当箱と下駄をあげた。ところがサイズが全然合わなかった。浴衣とかはジャストだったのに...
 
飾りで使えばいいとかパパに言われてた。弁当箱はすごく喜んでいた。
 
ワイフとボスにもプレゼントをあげた。草履と急須セット。
 片付けはやらないでいいと言われたが、やってしまう。やはり日本人だから。
 
外にでてテラスで夫婦と一緒に一服する。めずらしくこの夫婦は喫煙をする。風が強くて寒さを感じるが、心地良い時間。
 
泊まっていけるかと言ってくれたが、明日は自由に動ける最終日。モーテルも取ってあるし、まだ行くとこはいっぱいあるから朝はLAで迎えたい。
 
カリナはシャワーに行かされたが、従姉妹達は暗くなった外で球で遊んでいた。とりあえず一緒になってやってみる。
もう夜9時を過ぎた。シャワーから出てきたカリナにお別れを言う。一緒に写真を撮ってバイバイする。

(↑黒人?って思えるくらい色が違うね) 
最後にもじもじしながらハグしてきた。ホントにかわいい。
 
ボスとウェアハウスに戻り、持って帰るアイテムのカウントと積み込みをする。一体いくら買ったのかわからない。計算してらんないから、とりあえず手持ちのお金から$500残して$3500を渡した。あとは日本に帰ってから送金する。
 
今年もこの素晴らしい時間が終わる。バイバイを行ってウェアハウスを後にした。
 
もう真っ暗。街頭もロクにない道をフリーウェイに向かって走る。セブンイレブンで飲み物だけGETしてから。
 
真っ暗なフリーウェイ。しかも山道。そこを一人で走る。やっぱ不思議な感覚。
 
来た道を戻る。当然ダウンダウン近辺も通るが、時間が遅く暗くなってしまっていた。
 

モーテルに戻る。もうクタクタ。今日もお隣は交尾をするのかな?と思ったが、残念(?)なことにぎゅこぎゅこ音を聞くことなく眠りに落ちれた。